制御系の設計・検証のためには、制御対象の伝達関数を記述する必要がある。制御対象が回転系の場合、必要となる物理量として慣性モーメントが挙げられる。これは、MATLABによるシミュレーションなどでも必要となる物理量である。 この慣性モーメントを簡易的に測定する手法として「2本吊り下げ法」と呼ばれるものがある。ここでは、計算で慣性モーメントが求められる単純な形状のサンプルについて「2本吊り下げ法」による測定を行い、計算値と測定値の比較を行うことにより、この手法の実用性を検討する。【結論】実用上有効な測定値を得ることができると思われる。今回測定対象とした から 程度の慣性モーメントについては、形状から計算で求めた値と測定値はよく一致した。測定対象によって測定補助器具の工夫が必要となる場合もあるが、測定手法として「2本吊り下げ法」は有効と考えられる。