緑内障治療の為に、網膜神経節細胞保護や線維柱帯細胞の機能について研究を行っています。今年度はヒト線維柱帯サンプルを用いて、血管新生緑内障と(プロ)レニン受容体の関係を明らかにする臨床検体を用いたプロジェクトに大学院生の長谷先生が取り組んでいます。(プロ)レニン受容体は、血管新生緑内障ではもちろん、病 的な血管新生を伴わない原発開放隅角緑内障患者の線維柱帯 でも発現しており、生理的な状態でも眼圧調整に何らかの形 で関与している可能性があります。さらに血管新生緑内障で の線維柱帯への(プロ)レニン受容体の働きを明らかにする ため、線維柱帯培養細胞を用いて、高血糖負荷や低酸素負荷に対する応答をみました。また、今年度からは新たに大学院に入学した菊地香澄先生が「熱ショック蛋白質を介した網膜神経保護」の研究に取り組んでいます。一刻も早く、臨床の場にフィードバックされるような、研究成果が得られることを期待して