押えは,ばねの力で下方に加壓されているので,送り齒の上昇運動で縫い材料とともに持ち上げられる.このとき押えは縫い材料を送り齒に向かって押しつけている.次に送り齒の前進運動で縫い材料は,その表面と押えと裏面で一定の壓力を加えられながら前方に送られる. したがった,高速で縫い作業をする場合,もし押え壓力が弱すぎると,上系の系輪の形成を防いだり,慣性で縫い材料の送られる量が変動し,縫い目の均一性を欠いたりすることになる.この場合は,押えの壓力は強くしなければならない.したがった,押えの壓力はミシンの速度によって調節する必要がある