違う！！！！！！」俺は絶叫しながら目覚めた。全身脂汗が滲んでいて、下着

違う！！！！！！」俺は絶叫しながら目覚めた。全身脂汗が滲んでいて、下着に至ってはもう見たくもない有様なのは今までの経験とその感触から分かり切っていた。分かってはいても頭では納得できない。何が違うだ。口ではどうとでも言える。これじゃ夢の俺が言っていたのと何も変わりないじゃないか。苛立ってもしょうがないので服を洗濯機に放り込み、風呂場に向かう。後ろからリザ―ドンたちがボールの中から伺うような視線を感じたので、起こして済まないと声を掛けた。シャワーのコックをひねると、普段より少し熱いくらいの湯が出るが、今の俺の頭を冷やすにはちょうどいいぐらいだった。悪夢でかいた汗とその他諸々を洗い流す。下着だけ適当にシャワーで洗って、あとはまとめて洗濯しよう。そう決めてひとしきりシャワーを浴びて服を始末した。体をタオルで拭ってバスローブを纏うと、ポケモンたちが心配そうに俺のことをボールから覗き込んでいた。リザ―ドンに至ってはボールから出て、何やらダイニングキッチンで作っていた。気になってそっちに向かうと、ホットミルクを淹れていたようだった。「リザ―ドン。そうか、心配かけたな。ありがとう」もう大丈夫だぜ、とは言えなかった。悪夢を見始めて2週間。夜中に叩き起こされる頻度も増えてきている。何かしら対処しないと俺の身が持たない。病院にも行ったが原因不明で、睡眠不足であることを除いては到って健康体と医師に断言された。じゃあポケモンが原因かとも思ったが、今までこの手の事態は起きていないし、俺の手持ちは変わってない。「……いい加減、決着を着けないとな」リザ―ドンの用意してくれたホットミルクに口をつけながら、俺は決意を固めた。