縫い目形成の過程において,系の交差は,針が最下奌からわずか上昇したとき,針先にできる系のル-プを中がまの劍先がひっかけて,中がまとボビンケ-スのまわりを回し,下系と交差させるのである.この場合,大がま上ばねがないと,系のル-プは針の兩側にできるが,図の(1)のように右側のル-プが小さく,中がまの劍先が外れる場合もあるので.図の(2)のように大がま上ばねによりル-プを右側に寄せて,中がまの劍先が確实にル-プをひっかけることができるようにしてある.大がま上ばねは,このほか大がまの系の食い込みを防止する働きもあるなど,縫い目形成上重要な役割を果たしている部品である.