本発明において、用語「培養」とは、微生物を人工的に調節した環境条件で生育させることを意味する。本発明のDKB108菌株を成長させるために使用された培地は、当業界で使用される様々な微生物培地のいずれかであってもよい。しかし、生産における経済性、最適収率、及び発酵生成物から報告された12種以上の類縁物質と目的産物との分離を容易にするためには、特定の培地を使用して生産に適した培地組成の最適化が必然的である。ダプトマイシンを生産するための大型タンク発酵では、グルコース、キシロース、フルクトース、スクロース、マルトース、マンノース、綿実粕、大豆粉、トウモロコシ浸漬液、酵母エキス、乾燥酵母、オレイン酸メチル、デカン酸、グリセロール、グルテンなどの培地を使用することができるが、炭素源としては、デキストリン、糖蜜、グルコースを混合して使用するのが好ましい。窒素源としては、乾燥酵母、大豆粉、大豆加水分解物、綿実粕、トウモロコシ浸漬液、グルテン、そしてL−アスパラギンのようなアミノ酸なども有用であるが、好ましいものは酵母エキスである。例えば、窒素源として使用される酵母エキスの場合、これと類似した乾燥酵母で代替する場合には、ダプトマイシンの主な類縁物質の生成が多くなり、目的産物の分離が困難になり得る。