日本の伝統的な日用品に「風呂敷（フロシキ）」や「着物（キモノ）」という

日本の伝統的な日用品に「風呂敷（フロシキ）」や「着物（キモノ）」というものがある。風呂敷は鞄のようなもので、着物と衣服だ。これら風呂敷や着物は、その造形的な特徴として「平面性」がある。荷物を包む風呂敷は、その用途を果たしている時（つまり荷物を包んでいる時）は、三次元の立体を作る。着物も、身体を包むわけだから、衣服として機能している時には三次元の立体となる。しかし風呂敷も着物も、もともとは二次元の平面だ。風呂敷は正方形をした一枚の布だし、着物も折りたたむとぺちゃんこの平らになる（西洋の服は、畳んでも立体だ）。そういう二次元平面のものが、立体になる。日本の造形感覚のベースには、このような二次元の平面性というものがある。